こだわりにこだわる

<こだわりの一品>と名付けられたものは値段が割高だ。

どうも値段にこだわっているみたいだ。

松・竹・梅とか並・上・特上というランク付けなら比較は出来るが<こだわり>は比べるものがない。

アホ友達のF君とそんな<こだわり>の店にこだわって勝負を挑んだ事がある。


【こだわりラーメンの店】

「ラーメン、こだわり抜きちょうだい!」

「へぇ?」

「そやから、わしら<こだわり>いらんからソレ抜いてくれ言うてんねん」


・・・追い返された。


【こだわりのお好み焼きの店】

戦法を変えた。<こだわり>無視作戦で行ってみた。

「枝豆とビールおくれ」

「へい、<こだわり>の何焼きましょ?」

「先にビールや。あとで頼む」

「ビール、もう二本ちょうだい」

「へい、焼くもん決まりました?」

「これ飲んでからや」

・・・ビールを六本飲んだとき、「ここは飲み屋と違います」と追い返された。


だから「こだわりの一品」は買わない、食わないが私の「こだわり」だったりする。


<こだわる(goo辞書)>
 (動ラ五[四])
(1)心が何かにとらわれて、自由に考えることができなくなる。気にしなくてもいいようなことを気にす
る。拘泥する。「金に―・る人」「済んだことにいつまでも―・るな」
(2)普通は軽視されがちなことにまで好みを主張する。「ビールの銘柄に―・る」
(3)物事がとどこおる。障る。「脇差の鍔(つば)が横つ腹へ―・つていてえのだ/滑稽本・膝栗毛 6」
(4)他人からの働きかけをこばむ。なんくせをつける。「達ておいとまを願ひ給へ共、郡司師高―・つて
埒明けず/浄 瑠璃・娥哥がるた」