2011-03-16から1日間の記事一覧

宮本常一 『萩の花』 より

五月六月頃までは海の物などまだすべてがヤミに流れることもなくて、三日に一度く らいは鰯の配給もあって、配給の触れがまわってくると、家の者たちはいそいで販 売所まで買いに行った。 おなかの中の子が生長したら、そうした苦しい日、その親たちがよい生…