文庫一冊買うた

 
つまらん用事で梅田に出かけた。

なんで区役所で片づかんと梅田まで出かけんとあかんねん。

えらい人のやることはワケワカメでたまりまへん。


梅田に出たからゆうても何にもない。欲しいもんも、食いたいもんもないから。

それに、梅田も最近はキレイと汚い、安全とアブナイがきっちりと区分されててなんもオモロない。

「いかがわしい」とか「うさんくさい」なんて、蹴飛ばされてどっかに消えてもうた気がする。


帰りに何軒か古本屋覗いた。

古本屋も、棚の本のほとんどをパラフィン紙でくるみなおして、初版何円と表示してある店より、なんも

かんも一緒くたになってる店の方が、なんや知らんけど好きだ。

でも、古本屋では何も買わなかった。


いつものように<愛とセーシュンの焼きそば>を食いに●●食堂に入った。

  まいど!さいきん「汁焼きそば」ゆうのはじめましてん。

  ほな、それ。

この「汁焼きそば」、ゆうたら「焼きラーメン」の焼きそばバージョンやね。

味はアメリカのオカン=まあまあやった。


汁焼きそば食いながら、せっかく梅田に出てきたんやから、今日の小確幸は梅田にしようと思い、紀伊国

屋に行ってきた。


講談社文芸文庫の『木山捷平全詩集』を買うた。

税込みで1365円。

棚に平差しになってた所をみると売れてるようだ。

木山捷平の詩集が売れるような時代が、ええのか悪いのかは、ようわからん。


巻末に、岩阪恵子という人が「明るいさびしさ」と題した解説を書いてはった。

やっぱり「明るいさびしさ」やったか。


そんだけ。