お も い
朝からの雷と豪雨に関係なく、昼過ぎまで酒が残ってた。
きのうは、F元君が見つけた大阪天満宮近くの若い夫婦がやってる店で沈没した。
特にコレというもんがあるわけでもないけど、店主の若夫婦が健気で気持ちのいい店やった。
客筋も約2名を除いていい。
昔からの知り合いも、話が暮らし向きの事ばかりになるので、だんだんと疎遠になって行く。
そんな中で、呑みながら『オイラーの公式』の話を延々と続けるF元君は存在感がありすぎるくらいだ。
『オイラーの公式』はワケワカランかったけど、とりあえず楽しかった。
天神橋界隈の古本屋で『タルコフスキー日記』を探していたけど今のところ見つかってない。
行き帰りの電車の中で、吉川良を読んでた。
つきつめるという気持ちがおれにはないのです。 つきつめるということを考えると、自殺した克平さんというマンが家が浮かんできました。 克平さんは人生をつきつめた結果、それで自殺したのでしょうか。 おれはそうではないと思っているのです。何かをつきつめたのではなく、自分の思いどおりにいか なかったからではないかと思っているのです。 でも克平さんには、自分の思いがあったのです。 自分の思いというのは誰にもあるさ、という人がいますが、おれはそうは思いません。 自分の思いのある人は、そんなにいないとおれは思っています。 だから面倒な人でしたけど、嫌だなあと感じることはいっぱいありましたけど、おれは克平さんを 人間だなぁと思っていました。 心とかタマシイとか言ってしまうとむずかしいけど、それを人間の思いと言えば、おれにも少し考 えられます。 ー吉川良『青山墓地に雨が降る』
こんなことが書いてあった。
そんだけ。