くだもん
ずいぶんと昔に、大層な人から大層な中華をご馳走になった事がある。
赤坂のナンチャラカンチャラゆうとこやった。
中華というと、コォテルリャンガァ~な世界しか知らんから、張り切って「餃子二人前!」と頼んだ。
生憎、当店には餃子は御座いませんとワケワカラン答えが返ってきた。
餃子のない中華にはじめて出くわした日であった。
メニューをみると、五言絶句の七言律詩で白髪三千丈状態であった。
・・・その頃はまだ毛はあった。
「水菓子」というのがあったので、これ冷やし飴みたいなんかなぁと思うたらくだもんやった。
くだもん。
大阪で果物はくだもん。
昨日はオッサン二人で西瓜を食った。
前にも書いたけど、西瓜は必死食い状態になる。
何でかわからん。
これが他のもんやったら、虎と兎の試合を観ながら、「見てみぃ。ワシが言うた通りになったやろ。真弓
もワシの言うた通りにやったら勝つんやけどなぁ」、「ほな、お前が監督せいや」などと、たわけた会話
があるんやろ。
けど、西瓜は違う。
食い始めると、お互いに黙々と食う。
テレビも見んし、会話もない。
ただ必死で西瓜。
西瓜は妙な力を持ったくだもんやなぁ思う。
ほな。