センベロ

 
周辺で、センベロ出来る店は一軒しかない。

なんでか店内禁煙の立ち呑み。

ここに昔から住んでたわけやないけど、町の匂いからするとセンベロ出来る店はもっとあった気がする。

どこもかしこも金太郎飴のようになってきた。


センベロ


そのまんま、千円でベロベロになれる店。

そんな飲み屋をセンベロと命名したのは中島らもさんやったと覚えている。


昨日は中島らもさんの命日やった。


で、その近くにあるセンベロな立ち呑み。

朝方、モデルかと思うような長身の尼僧が店から出てくるのを二度ほど目撃したことがある。

この尼さん、二度とも目があったらニコッと笑いよった。

もちろん、店の人ではない。

とにかく、このニコッ!で何やうれしなったのだ。


 ものすごくしんどくて、もう駄目なんじゃないかと思ったとき、焼き芋屋が通った。

 「やきいもーやきいも、ほっかほかのーやきいもー」と。

 そしたら急におかしくなって笑ってしまった。

 人がこんなに苦しんでいるのに、なにが焼き芋やと。

 でも、それでふっと救われた-中島らも

前にも書いたけど、「人にはみんな、ひとりづつ、『その日の天使』がついていて、どんなに絶望的な気

分になっても、様々な姿をした天使が助けてくれる」と、らもさんが書いてた。

モデルのような尼さんも、先だって拾うた小石もそうやったんかも知らん。

そんでもって、中島らもさんの書いたもんも。




そんだけ。