捨 て る

 
兄貴が帰ってくるまで、もうすこし時間があるので不用品の処理をやった。


オトンとオカンを見送ってから、その内に片付けようと思うてたのが延び延びになってしもうたけど。


二人は、この家で三十年くらい暮していたからなんやかやとある。


とりあえず業者に来てもうて、費用は四万八千三百円。


しかし、年明けにもう一回来てもらわないと全部は片づかん。


別にゴミ屋敷状態というわけでもない。


これからの暮らしを考えると、それほど必要なもんもないから、この際ということなんやけど。


それと、オトンの介護をしてた時に、物も記憶も歳を取ると同時進行で捨てて行った方がええように教え


られた気がしたから。


スッカラカンになった部屋で酒を飲んだら、二日酔いした。


外で一人で飲んでなら、それもあるやろけど、家で飲んで二日酔い。


なんや、恥ずかしいような、寂しいような、情けないような感じがした。



ほな。