お前、それ十五年も前やど
午前中、F元君の事務所におった。
年末に注ぎ込んだ金が回収出来るまで共同でやっていくことになったんで、今日がはじまり。
まい日、9時-5時で詰めるような仕事でもないんで、兄者の世話に問題はない。
二人とも、これで転けたらスッカラカンのカンやけど、あんまし心配はしてない。
ところで、年末にF元君がコーコーの時のHに会ったでという。
Hの話では、卒業写真で欠席で上に小さい写真で写ってるような、お前ともう一人(ワテです)は、どな
いしてんのやろ?と仲間内で話題が途切れた時に噂してるという。
そんなこんなで、今月中に何人か集まって宴会という流れになったらしい。
幹事はHがやるそうだ。
F元君がいうに「あいつ、前に会うた時はえらいしょぼくれとったけど、年末の元気は異様やった」と。
「前ていつ?」
「ほれ、お前とオレとHと三人で飲んだやろ?」
「お前、あれ十五年ほども前やど」
「そうやったか。まあええがな」
F元君も私も、じつはどっかで世間と時間がずれてもうてるから、それ以上は突っ込まなんだ。
昼過ぎに事務所を出て、天満宮に行って、なにかとマンマンチャンアンとお願いした帰り、南森の信号待
ちで空見上げとったら、隣のオッサンが釣られて見上げたけど、何もないんで、ケッ!と抜かしよった。
オッサン、あんた地べたに這いつくばって、人が歩く足だけ見続けたことあれへんやろなぁ?
ほな。