We Insisit

むかし話でおます。


好きな娘がおったんですけど、どうしたらええのかわからんので、モテモテ男に聞いた。

「ため息や!」

「はぁ?」

「じぃ~と見つめてな、はぁ~ってため息つくねん」

"φ(・ェ・o)~メモメモ

「おい、メモとらんでええ」

「ほんならな、その娘がな、どないしたん!って聞きよるからな。そっからが勝負や」

"〆(゚_゚*)フムフム

「メモはええゆうとるやろが!」


ちゅうような、わけわからん知恵つけられて…。


その娘と、最後に落ち着いた先が馴染みのJAZZ喫茶。

これが、いわゆる<終わりの始まり>ってやつ。

その娘、JAZZあんまり聞いたことない人やった。

こっちは、飲んで気持ち良くなってきてる。

<ため息>すっかり忘れてしもうて、何かリクエストしたくなってきたんです。

この店、開店以来の古株です。

たまに店のイス振り回す程度には貢献してたんで、マスターにリクエストするのも気を使います。

「あんたのリクエストは、客が減ってからやで」って言われてもおりました。

で、客がほとんどおれへん状態やのに気がつきました。

ニーナ・シモンが聞きたかったんですけど、なんでか違うタイトルが口から出てた。

「マスター、『 We Insisit 』かけて」

「え?ええんか?」

「うん!」

・・・・・・・。

誰もおれへんようになった店。

カウンターに移動した私。

閉店作業中のマスターから、「お前は、真正のアホじゃ。ガハハハハハハァァァ」と笑われながら

一人で、はぁ~~~~。


『 We Insisit 』

アビー・リンカーンと結婚したてのマックス・ローチの実験的なプロパガンダ・ジャズと評されてま

すけど、私は好きです。


この頃は、音楽を聴ける環境にないのですが、今でも頭の中で再生可能です。

ん?いま思うに、アルバート・アイラーにしといたらうまくいったのだろうか?

ほな。