カ シ ラ

高橋:ここに昔の『週刊朝日』にのってるペンネームのいわれなんですけど、先祖に、風太郎という名の
    武士がいたと、書かれてあるんですが。

山田:ウン。これは、全部デタラメ(笑)。

田村:小説家っていいですね。何か残ってても、あ、それデタラメ。

山田:いや、これは、本当のデタラメ(笑)。


『風々院風々風々居士 山田風太郎に聞く』(聞き手・森まゆみ)をパラパラと読んでた。

「本当のデタラメ」と山田風太郎にダメ押しされると、なんか愉しくなる。

この「ふうふういん ふうふうふうふうこじ」は山田風太郎の戒名らしい。


ところで、この本に山田風太郎に関係なしに<カシラ>という食いもんが出てきた。

・・・月の輪さんとなないろさんが「森さん!山田風太郎さんとこ行こうよ」と誘う。

   根津のソバ屋でカシラ(親子丼マイナスご飯)をつまみに一杯やっていたときのこと・・・


カシラ=親子丼-ご飯。


こういうので、昼下がりに一杯やると旨いだろうなぁ。

大阪では、ソバ屋はウドン屋に即変換される。

だから、ソバ屋で呑むという感覚がない。大阪のそこいらにある町の普通のソバ屋での話しだけど。

それが少し悲しい。

麦焼酎を蕎麦湯で割って飲むと我を忘れる。


東京にいた頃、まだ世間に半ドンなんてのがあった。

半ドンの度に、先輩と蕎麦屋で夕方まで飲んでから、飲み屋で普通に飲むなんて事をやってた。

いま、冷静になって考えると労働時間3時間に対して、呑んでる時間が8時間以上だ。

ある日、いつもの様に先輩を誘ったら、彼はしみじみとこういった。

「●●ちゃん。おらぁ、もうやだ!」。

忘れられない言葉の一つだ。どうしているのだろう?


いつの間にか、話がいつものようにアホアホ昔話になってしまった。

スイマセンです。