うなぎ釣り

今日、用事で故郷に行ってきたけど、その場所を通った時に発作的に思い出した事があった。

そこに、金魚すくいみたいな露店があったこと。

それも金魚でなくてウナギ釣りだ。

金魚すくい位の大きさの水槽の中のウナギを竹の釣竿で釣るのだ。

正確には引っ掛けて釣り上げるということになる。

丁度、栄町通りに入ったぐらいの右手、今の吉野家を曲がった所ぐらいの所に。


そうそう、故郷は十三です。


作曲家の團伊玖磨がタクシーで梅田から伊丹の空港へと向かうとき駅前の風俗店の看板を見て一言。

「ここはピストルを売ってるのか!」と驚いた・・・と何巻目か忘れた『パイプの煙』に書いてた。

車が逆方向に走ってましたので【コルト三十】と読まれたようです。


♪梅田ぁ~離れてぇ中津を過ぎぃりゃ…忘れたから略…ねえちゃん♪ねえちゃん♪十三ぉ~のねえちゃん

藤田まことの歌でけっこう有名になってしまった十三。

あの歌は『十三のねえちゃん』と覚えてる人が多いのですけど『十三の夜』が正しいです。


で、話を少し戻して今の吉野家の場所は、むかしは『大鯛寿し』って寿司屋だったはずです。

歌手になる前の森進一も働いてたことあるって事でした。

十三に寿司屋が多かったのは、キャバレーの客と関係があったわけです。

同伴とかアフターってやつですなあ。

この頃、十三はキャバレー全盛期で、アルサロ(アルバイト・サロン)なんちゅうのもありました。

日付が変ってもタクシー行列が出来てたような賑わいでした。


駅前には<しょんべん横丁>ってのがありまして、近辺の工場が24時間操業やったこともあって、朝か

ら開いている店もけっこうありました。

昼過ぎに、そんな<しょんべん横丁>の一軒に入ると、キャバレー回りで、やや人生疲れ気味の歌手とマ

ネージャーーが気だるそうに食事したりもしてました。


いつも通り関係ないですけど、全盛期の十三には邦画、洋画合わせて7館も映画館がありました。

フィルム運びって、映画館にフィルムを自転車で運ぶ仕事なんていうのもあったんですが、小さい頃その

アルバイトしたお陰で映画はタダでぎょうさん観ました。


そんで<うなぎ釣り>に戻ります。

やった事ありません。ほんでも、釣ったうなぎ?

持って帰ったんやろか?

どないしたんやろか?

わからんままで人生終わりそうやなあ。