てんめい その三

みっちゃん・かよちゃん・おけいちゃん

駅前の繁華街でなく、路地裏や住宅地の中のあるお好み焼屋、一杯飲み屋によくある店の名だ。

おそらく、女将の名前が道子だったり、佳代子だったりするのだ。

それで行くと、どこかに「KABAちゃん」なんて店もあるのだろうか?行きたくはないけど。


最近は「優奈/ゆうな」とか「美咲/みさき」なんて名前を付けるのが流行らしい。

こいつはチトまずい。

嫁ハンに「あんたぁ、遅からどこ行くんや」

「ちょっと、<みっちゃん>に」、「早よ、帰ってといで」ですむ。

「ちょっと<ゆうなちゃん>に」では確実に揉める気がする。


私もそんな名前のお好み焼屋を知っている。

中学校の時、アイドル状態だった娘が、離婚や諸々を潜り抜けて生まれた地で開いた店だ。

その中学校近くの路地裏に店はある。

「おい、●●ちゃんが、帰ってきて店やってるで」情報はあっという間に広がる。

生まれてから、ずっとその地にへばりついている奴。

戻ってきた奴。

うわさを聞いて遠くからやってくる奴。

アホアホ中年全員集合状態だ。

ところで、冷静且つ客観的に見ればフツーのおばさんです。

しかし、アホアホ中年の目には昔のままに映っているようで、どいつもこいつも目がトロ~ンとしてる。

「▲▲ちゃん、混んでるから席詰めて」

「はい!」

「■■ちゃん、お好み焼くの忘れてた、ちょっと待って」

「うんうん、ええよ、かめへんよ」

これが、どっかの部長や棟梁だったりする。

アホですなぁ。


当然、私も入ってます。(^_^)