三番目の女

   
へぇ、今日の午前2時頃の話です。

なんや気配がして、そぉ~っと目開けたら、枕元に立っとったんです。

オトンが。

まぁ、これがアノ世から来たんやったら

「エライ出来の悪い息子ですんまへんでした。ほんま、生前はエライ迷惑かけまして」

ええ加減、お詫びのひとつもゆうてから

「ほな、ワシも朝からなんやかやとありますさかい、今日のところはこれで」

布団かぶって寝てもうたらお終いやけど。

そうはイカのキン●マです。

立っとるのは、リアルなオトンや。息づかいが聞こえたりしとる。

「なんや、どないしたんや?」

「話があるんや」

「そうか、ちょっと待ってな」

布団から出て煙草つけて、その間に脳内を30周くらいして心の準備。

何が出てくるかわからん?

「で?」

「あんな、ワシの隣で寝てる女の人、あれ誰や?」

「あ~、あれアンタの嫁はん。しゃ~からワイのオカンやな」

「ワシの嫁さんは岡山におるで!」

「あっ、それアンタの娘。ワイの姉ちゃんや」

「?」

「ん?わからんようになったんか?」

「そやねん、わからんのや。何や周りに女の人が三人ほど居てる気がすんねん」

「ほぉ~、羨ましいのぉ。ハーレムやなあ」

「なんで、三人もおるのかわからんのや」

「ところで、もう一人はどこの人や?」

「・・・それが・・・わからんねん・・・」

三番目は誰や?

謎を残したまんま、オトンは今日も三人の女の人に囲まれて一日を過ごしてます。

う、うらやましい。


そんだけ。