春めく

  
中学校一年やったと思う。

「春めくって言いますね。では、同じような言い方は?」と先生が聞いてきた。

「は~い、先生。よろめく!」

当然のように頭を叩かれたなぁ。


   菜の花や月は東に日は西に (与謝蕪村


芭蕉は背中の人=立ち去る人やけど、蕪村は「まいど~」 ゆうて、こっちに向ってくる人のような感じ

がする。

大阪のおっさん見たいな感じの人や。

英語訳が出来にくい俳人らしい。そんなん聞いたことがあるけど、詳しくはわからん。

30年も前になるけど、得意先の偉い人が蕪村の弟子の研究してる人やったんやけど、たまたま私が原口統

三の『二十歳のエチュード』にあった「鮒ずしや彦根の城に雲かかる」を覚えてたもんで、そっから蕪村

のこと教えてもうたりした。

もちろん、酒もぎょうさん飲ましてもうた。


菜の花なあ。

からし和えで酒がええなぁ。

どうでもええけど、ちょっと春が来るのは早い気もする。

家の年寄り、一昨日から満開の花が咲いてるようで忙しかったりする。


そんだけ。