つ め
ずいぶんと前に、甲子園のスタンドに<喜連瓜破の星>と書いたプラカードを見た。
喜連瓜破で見る星もいいのかも知れへん。
喜連瓜破はキレウリワリと読む。
瓜に爪あり、爪に爪なしだ。
その爪。
そうそう、<ビョーキ男>が相変わらずの状態で退院した。
この頃は、一日に何十回もノーミソをリセットしている、<リセットじじい>に続いての生還だ。
残る一人、<断食ばあさん>の帰る予定は立ってない。
入院以来、絶食が続いている。
栄養剤のようなものを点滴しているのだけど、せめて「焼き肉風味」とか「いちご味」の点滴でもあれば
ええんやけどと思うたりもする。
そんなんで、断食婆さんと遊ぶ時間も少なくなるので、爪を切ってやった。
爪。
切っても痛くないからといって、それが自分のものではないということはない。
痛くも痒くもなくても自分であったりする。
切っても痛くもないからといって、そないに簡単に切られてたまるか。
そんな事を考えてたので、つい深爪をして怒られたりもした。
そんだけ。