は か

 
たしか村木源次郎だったと思う。


はっきり思い出せないから、相変わらずエエ加減な話だ。


何の本に書いてあったのかも思い出せない。


ともかく、墓の話だ。


生前、村木源次郎は自らの墓を建てる。


その際、隣にあった無縁仏が寂しそうだったので、寺にこう言ったそうだ。


寂しそうだから、俺の墓に一緒に入れてやってくれ。


たしか、こんなふうな話だった。


用事で四天王寺の近くまで行ってきた。


寺の多いところを歩いていたので、そんな事を思い出した。



そんだけ。