辻潤の「大阪」
大阪へ初めて行った時に、牡蠣船でどてやきを初めて食ってまったくこれはうまいと思った。 焼き豆腐と芹を入れて食うのだが、あとでダシを釜飯にかけ、海苔と山葵を掻きまぜて食う味は まったくたまらない。 大阪というとすぐ私はどて焼きを連想する。『続水島流吉の覚書』
自分は関西の方へ旅行をする度に感じることだが、どうしても自分がかれ等と同じ人種だとは考え られない。(もちろん一般的にいっての話だ)第一言葉のアクセントから受ける感じだけでも随分 違うと思う。 昔、フェニキアあたりの商業人種があの辺に移住したのではないかなどと自分は時々そんな風に考 えてみる。 『のつどる・ぬうどる』
写真は、『辻潤著作集/別巻 年譜』からのものです。
<流寓中、大阪にて(粉浜の岩崎邸、昭和12年頃)とあります。
【辻潤年譜】によりますと・・・
といった具合です。
ところで、牡蠣の土手鍋が食いたい。
そんだけ。