ボコッ!

 
夜中、三度は目が開く。

爺さんがいた頃、そうしてたから。

いなくなっても、目が開く。

先だって買うた「ペヤング」を肴にビィルでも飲もう思うた。

ビョーキ男は熟睡している。

ペヤング」から湯を流しに捨てる。


ボコッ!


湯を捨てると、いつも愛敬のある音を流しのステンレスはたてるのやけど。

音もせんかった。

よけいに寂しくなった。


そんだけ。