カ レ そ

 
坪内祐三の『大阪おもい』に、吉行淳之介が<カレー蕎麦>が好きだとあった。

吉行のどこかの文章に書いてあったかどうかは、出典先が書いてないのでわからん。

・・・坪内は嫁ハンが大阪の人で、徐々に大阪化が進んでるようや。ええこっちゃ。


で、その<カレそ>の話・・・大阪の立ち食いは、カレー蕎麦を「カレそ」とゆうてる。


<カレそ>はけっこうヤヤコシイ食いもんだ。

カレーうどん>の変わりに蕎麦にしたからといって、旨くはない。

安モンの<カレそ>の蕎麦は、ほぼ饂飩状態の蕎麦が多い。

・・・どうでもエエけど、私はグルメではない。


神戸は元町の高架下に<カレそ>が名物の蕎麦屋がある。

好き嫌いはあるやろ思う。

蕎麦をけっこう湯がいてるから、フニャフニャとなってるから。


きょう訳ありで、古い手帳をめくってた。

2000年の暮れ。

この頃、私は金を追っかけながら、金に追われてた。

小銭があったから、Nに年越し蕎麦を食おう、元町の<カレそ>と連絡した。

Nは来なかった。

年明け、Nは自分が助かるために、私の所に追い込みに来る途中事故って掴まった。

それ以来会ってない。


Nよ。


ワシらにあの世はないぞ。

この世で消えたらそんで終わりやぞ。

せやから、この世で会えなかったら、二度と会うことはないぞ!

そんでええのか?




そんだけ。