雨や…酒屋はまだ来ん
雨が強くなってきた。
酒屋がけえへんから酒も飲めん。
私は貧乏である・・・伊東静雄はそう板書して生徒に文法を教えていたらしい。
大阪の住吉高校での話。
旧制住吉中学の頃、その時の教え子に庄野潤三がいた。
(行って お前のその憂愁の深さのほどに 明るくかしこを彩れ)と
を彩れ」を庄野潤三が受け持ったと書いた。
この話は四回目になる。いや五回目か、まぁどっちゃでもええけど。
とにかく、わたしもこの一節が好きなのだ。
涯』を、いっつも持ち歩いていたことがある。
伊東静雄をして「苛烈な夢」はその通りや思うた。
林富士馬と富士正晴による一冊。
『苛烈な夢』は、好きな書名だ。あと、中島らもの『頭の中がカユいんだ』も。
他にもあるけど、きりがないからやめとく。
酒屋が来るまでを伊東静雄のサイトでいいのが見つかったので、しばらく読んでいた。
生きるに何の目的も使命感もない。
ただ、「ほな、それ俺が引き受けるわ」というのはある。
そんなんでええのや思うてる。
酒屋はまだ来ん。
そんだけ。
●行って お前のその憂愁の深さほどに→http://www.nextftp.com/y_misa/ito/aika17.html