あてのある旅

 
大阪では「つまみ」のことを「あて」という。

「はい、ビール!あて何しましょう?」

こんな具合。


なんで「つまみ」を「あて」というのか、いまだにわからん。

「肴」と書いて「あて」と読ます店が多い。


古い大阪人は、自分のことを「わて」とか「あて」と言うこともあった。

藤島恒夫の「月の法善寺横丁」思い出してネ。

だからといって

「君なぁ、オレをサカナに飲むのはやめろって!」



「あんさんなぁ、アテをアテに飲むんはやめや!」

になるかどうかは・・・知らん。



『肴(あて)のある旅―神戸居酒屋巡回記』は、中村ようの一冊。



ここに出てくる、元町駅前の八島食堂中店のネギ入り卵焼き=ねぎ玉はアホほど食って飲んだ。

いつものように、知ってる奴が必ず食うというアテ。

近頃の店みたいに、当店はこれが売りです!と声高に主張なんかしてへん。

おいしいで。


まだ、神戸には訳ありで行けない。

少し悲しい。


そんだけ。



●この著者と関連するけど、明石の玄堂出版のHP→http://www.geocities.jp/maborosidou/