『山の声』

 
昨日は夜も遅くに、カミナリが鳴ったし、雨も降った。

ついでに虎も負けた・・・久保田のアホが!

で、やたらと蒸し暑かった。

オッサン丸ごと姿蒸し・関西風コテコテソース味が出来るんちゃうか思うほどだった。


いまだに、夜中二度は目が覚める。

爺さんが逝って4ヶ月くらいになるけど、癖になってしもうてる。

そのうちには、どないかなるやろ。

思えば、去年の今頃は婆さんも退院して、爺&婆&ビョーキ男と賑やかやった。


この頃は、朝晩関係なく半酔いの酒を体に入れんと具合が悪い。

夜中に目が開いてしもうたんで、ビィル飲みながら、天六の古本屋で買った、辻まことの『山の声』を引

っ張り出した。

この店で頼むんはコレというような具合で、おなじ箇所を開いて読んだ。

   煙草を一本吸って、ベルトを強くしめた。

   こういう前途の困難は、けっして陰気なものではない。

   人生のプロトタイプがこういうものなら、未知な未来に対して、被害妄想なしにこうして

   率直に向かっていけるものなら、本当に万歳である。

   私はこういう緊張にあうたびに、自信というものは、計画に対する確信から生まれてくる

   ものではなく、まったく別なものであることが解る。

   それはもっと生々しいものだ。

   この瞬間に、自然の中で私は心に生物を取り戻す。

                          辻まこと―『山の声/引馬峠』より


矢内原伊作編纂の『辻まこの世界』を手元に置いておきたいなぁ。



そんだけ。