昭和二十九年の第三位

きのう、『七人の侍』をNHKのBSでやってた。

ビョーキ男が阪神も勝ったし観たいというので観たけど、ビョーキ男はごくフツーに途中で寝た。

飲み過ぎやね。


映画は、ええもんと悪もんがはっきりしてるということでは、ごっついおもろいチャンバラ映画。

一人で百人斬りの東映時代劇の高級なやつという感じ。

なんで七人の侍の中に悪もんが一人もおれへんのやろ?

裏切者が出てくるのが自然や思うねんけど。

野武士、百姓、七人の侍

誰一人として自分の立場を葛藤するヤツは出てこん。

そんなんで、私には『七人の侍』は黒澤映画のベストではない。


ところで、この映画は昭和29年(1954)の作品。

こんだけの映画やから、その年の第一位と思うやろけど、そうはイカのキャンタマなのだ。

この年の、キネマ旬報での第一位は木下恵介の『二十四の瞳』で、二位も木下恵介の『女の園』。

七人の侍』は第三位なのだ。


そのことで面白い話を読んだことがある。出先は忘れたけど。

外敵=野武士に対して、百姓=国民が、七人の侍国防軍に防衛を頼むというのは、自衛隊容認を助長す

る映画である。

この映画をこんな具合に意図的に観た映画ヒョーロン家がぎょうさんおったらしい。

アホみたいな話である。

シソーでもの観るのは怖いですなぁ。


そんな自衛隊も、同じ年の7月に自衛隊法が施行されて正式に発足するし、その年の11月には、最初の

ゴジラ』で存在感を示す。



カンケーなく、今日は阪神は負けてもうた。



そんだけ。