挿 絵

 
少し前に、目玉医者さんの記事に惹かれて『ドン・キホーテ』を途中まで読んだ。

最初は、会田由訳で読んでいたけどやや辛かったので、牛島信明訳に変更。

他には、荻内勝之訳と堀口大学訳もある。

途中までというのは、本のせいではなくて私の事情。年明けからもう一回読も思うてます。


で、この牛島信明訳の『ドン・キホーテ』には挿絵が入っている。

これがなかなかええ具合なのだ。

挿絵は、ちょっと休憩せんか?のようなもんであったり、読み手が乏しい知識でイメージを作るための助

っ人のようなもんであったり、挿絵自体が小説の一つの解釈やったりもする。


そんなんで、挿絵はオモロイ。

でも、今は小説の挿絵は新聞小説くらいでしかみることもない。

私は挿絵のある読み物で大きくなったので、挿絵があることに違和感はない。長編になればなるほど挿絵

があれば読むリズムもええ具合になるような気がする。


大菩薩峠』は横尾忠則がカバーデザインをした富士見書房文庫で読んだ。

全20巻揃えると、背表紙が大菩薩峠になるというやつ。

この富士見書房版にはないが、『大菩薩峠』にも挿絵はある。

そんなことで、今度読む時は挿絵の入った『大菩薩峠』を読みたい思うてる。


大菩薩峠挿絵集事件>というのがあったらしい。

大菩薩峠』の挿絵を描いた石井鶴三が、その挿絵をまとめて『石井鶴三挿絵集』第一巻を出版も、中里

介山が著作権侵害で訴えるという騒動。

結局、中里介山が告訴を取り下げることで、この件は決着のないまま幕引きとなったらしい。

それが、きょう昭和10年(1935年)の12月18日。


シャコッケンはわかるけどチョサクケンはようわからん。

・・・どうも記事に<落ち>がないと気持ち悪いんですんません。


ほな


●挿絵を描いた石井鶴三という人について     
  →http://www.pref.mie.jp/bijutsu/HP/hillwind/hill_htm/hill19_2.htm