『自分だけの世界』

 自分の生きてゆく標準を他に求めないことである。
 
 人は各自自分の物尺によって生きよというのである。

 それ以外にはなんの道徳も標準もないのである。

 一々聖人や賢人の格言や、お経の文句を引き合に出して来る必要がなくなるのである。

 約束や習慣はその時々に最も便宜であると思われるものを撰べばよいのである。

 世の中にこれでなければならないなどという客観的標準は一つだってありはしないのである。

 人は相互に出来るだけ融通をきかせよである。

                               -辻潤『自分だけの世界』




なんとのう引用したくなったので。

そんだけ。


<追加>
●この記事の辻潤による補足→http://blogs.yahoo.co.jp/tei_zin/33747225.html