春の訪れ
なんでも<春の訪れ賞>とゆうのに引っ掛かったらしい。
一万円持って今年の春が訪れたことになる。
おい、春よ!来年はもうちょっと束持って訪れてくれるとうれしいんやけどなぁ。
よろしゅうに。
爺さんの一回忌も終わり、私だけ久し振りにタケちゃんに会いに行ってきた。
三年前に死んでもうたタケちゃんは男気のあるオカマやった。
ほんまええ奴やった。
青い空に白い雲が流れて行くのを見ると、子供の時と同じに世界は私と共にある。
とりあえず、記憶がなんぼほど積み重なっても、それを忘れてしまおうとも、生きてる限り「永遠の今」
が続くことは間違いない。
だから、昨日までそうだったからと言って、明日も明後日もそうである必要はどこにもない。
いつだって場当たり。
さて、相変わらず私を「ちゃん」づけで呼ぶ姉と旦那もさっき帰った。
今晩はビョーキ男と当った一万円でええもん食うたろ思うてる。
そや、上等の鰻にしたろ。
ほな。