正しい世界
郵便受けの中のチラシ。
あなたを正しい世界に導きます!というのが入ってた。
当の人間は、憧れの的である未来にあるのではなく、現に今ここに生存しているのである。
たとえ僕が如何様にあり、何者であろうとも、悦びに溢れていようと、悲しみに閉ざされていよ
うと、また子供であろうと老人であろうと、安心していようと疑惑に陥っていようと、眠ってい
ようと醒めていようと、僕はそれであり、本当の人間である。-M・シュティルナー『唯一者とその所有』
これは逆にゆうと、私はいろいろなものになれるけど、私以外のものにはなれないと言うこと。
ニイチェは「超人」を説いた。スチルネルには「超人」の要はなかった。
「超人」は「人間らしい人間」、「真人」などと同様、スチルネルには無用な幻影である。
自分は「血肉の自分」で沢山である。(仏教の「即身成仏」参照)
人は生まれながらその人として完全である、その人として生長し、その人として死ねばそれでい
いのである。
「真人間」にも「超人」にも「犬」にも「仏」にもなる必要もなければ、また他から「なれ」と
命令を受けることも無用なのである。-辻潤「自分だけの世界」
正しい世界からみた私はゴミ以下だろうけど、私から見た正しい世界はつくりごとでしかない。
そんだけ。