阪と坂
「おおさか」に「大阪」と「大坂」がありますけど、どっちがどやねん?とありましたので、牧村史陽編
の『大阪ことば事典』を引いてみました。
だいたいこんな具合です。
まずは呼び方ですけど、ずいぶんと昔は「オサカ」とか「コサカ」と呼ばれてたようですが、明治になっ
て新聞雑誌が「オホサカ」とルビを振るようになったり、大阪駅を「オホサカ」と仮名書きするようにな
って、呼び方が「オサカ」から「オオサカ」に変わっていったようです。
で、漢字の方ですけど、これは「大坂」と「小坂」、どっちもどっちやったみたいです。
それが、豊臣秀吉の時代になって、秀吉が♪大きいことはいいことだぁ~♪と言ったかどうかは知らんで
すけど、「大」の字が好きで「大阪」が主流になったとありました。
ただ「坂」と「阪」は、その後もどっちもどっち状態で使われ続けてたようです。
そんな中、文化五年(1808)に『摂陽落穂集』という本の中で、「大坂」の「坂」は「土偏に反る」やか
ら、土に帰るで縁起が悪いやんという意見も出されたりして、お上が慶応四年(1868)年に、これからは
「大阪」と書くようにというお達しを出したんやけど、お上のお達し以降も混用は続いていて、明治も10
年頃から、ようやく「大阪」で一本化したというわけで、けっこう時間かかってます。
法律や条例作ったら、何でも解決思うてる人は昔からおるなぁ。
現場はなかなか変わらへんねん。
ジュンでぇ~す!の、この人は、逢坂と書いて、オオサカでなく、おうさかじゅん。
ほな。