エンヤコラセェ~ ドッコイセ♬

マキノ雅弘監督に『仇討ち崇禅寺馬場』があります。
 
       →http://www.asahi-net.or.jp/~uy7k-ymst/orm2/orm26.htm


私はテレビ(KBS京都の「中島貞夫の邦画指定席」)で観ました。いい映画です。


この「崇禅寺馬場」。


河内音頭のいちばん古い形といわれる八尾市常光寺の地蔵盆踊り歌の中にもあります。
 
       常光寺→http://www.bonodori.net/zenkoku/kawachi/kawacshi_rekishi.html 


こちらの話では、仇討ちに出かけた兄弟が、目指す仇に毒薬をまかれ、

「これはかなわぬ兄上様よ、兄は弟にとりすがり」という状態のところを、

「打つやら蹴るやら叩くやら」され、あっという間に返り討ちにあうという仕立てです。

それで話はおわりです。

救いようのない筋立てです。


「俄に降る雨まつごの水となる」でおしまいです。


こんなんあるかい!

アカンのんじゃ!

ゆるされへん!

私のアホ友達のF元君なら、そういって演者めがけて殴りかかると思います。

当然です。


それなりに理由を持っていた者が、ゴキブリのように意味なく潰されてしまいます。


この世にあってはならない(だからあるのですが)、非道非業の記憶は聴く側の魂にぶつかります。


ゴキブリかて成仏できる。ここにゴキブリのお前を忘れとらん者がおるやないか!


そんなふうに、生きている者は自らの魂をその非道非業の記憶にぶつけます。


恨みをのんで死んだ者、その恨みの素を蒸し返すことで、ゴキブリは聖化されていきます。



盆踊りの季節がやってきました。

死者の霊をかたどるとされる提灯の下で生きる者は浮かれ踊ります。

生きてることへの歓びです。


この国ではこうして非道非業の中で死んでいった人たちの記憶を繋いで来たように思います。




河内音頭が少しだけ聴けます。
 
    →http://park16.wakwak.com/~yao/ondo-CD.html


河内音頭のことならこの人、朝倉喬司。    
 
    →http://www.geocities.jp/iyakorase/topics/kaerimi.htm