赤西蠣太

映画『赤西蠣太』が大好きです。

原作は志賀直哉で、片岡千恵蔵が珍しく三枚目を演じてます。

監督の伊丹万作伊丹十三のお父さんです。

伊丹万作監督は、戦後こんな事を書いたりしてます。
  
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さて、多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。

私の知つている範囲ではおれがだましたのだといつた人間はまだ一人もいない。

ここらあたりから、もうぼつぼつわからなくなつてくる。多くの人はだましたものとだまされたものとの

区別は、はつきりしていると思つているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。たとえば、民間

のものは軍や官にだまされたと思つているが、軍や官の中へはいればみな上のほうをさして、上からだま

されたというだろう。上のほうへ行けば、さらにもつと上のほうからだまされたというにきまつている。

すると、最後にはたつた一人か二人の人間が残る勘定になるが、いくら何でも、わずか一人や二人の智慧

で一億の人間がだませるわけのものではない。

 すなわち、だましていた人間の数は、一般に考えられているよりもはるかに多かつたにちがいないので

ある。しかもそれは、「だまし」の専門家と「だまされ」の専門家とに劃然と分れていたわけではなく、

いま、一人の人間がだれかにだまされると、次の瞬間には、もうその男が別のだれかをつかまえてだます

というようなことを際限なくくりかえしていたので、つまり日本人全体が夢中になつて互にだましたりだ

まされたりしていたのだろうと思う。

詳しくは→http://www.aozora.gr.jp/cards/000231/files/43873_23111.html



終戦>記念日らしい。

ラクビーじゃあるまいし、センソーにノー・サイドでもあるんやろか?

<敗戦>ですがな・・・もう、だまされとる。

そんなとこです。