オッパイババア
読売新聞の読書欄の「空想書店」というコーナー。
諸星大二郎が、店主の時のことを昨日書いた。
佐野洋子は好きな人だ。
『100万回生きたねこ』が有名らしいけど、それは読んでない。
佐野洋子の「空想書店」の棚。
山田風太郎の『人間臨終図巻』が入っている。
「生まれる時は人はほぼ同じだが、死ぬ事は皆違う。有名人死に方図巻。あんまり面白いのでお中元にし
たことがある。」なんて、店主の佐野は書いている。
お中元にするあたりが、この人らしいなぁと思うたりする。
その他にも、それぞれの本についてのコメントが気持ちいいのだ。
ちばてつやの『おれは鉄平』については、こんなふうに書いている。
「ちばてつやの漫画は無鉄砲でのどかで、作者は最後は収拾がつかなくて投げ出しちゃうのがいい。」
そして「『のたり松太郎』のオッパイババアに私はなりたい。」って書いている。
ん?『のたり松太郎』はわかるけど、「オッパイババア」がわからん?
読むしかないなぁ。
佐野洋子という人は、『神も仏もありませぬ』に書いてた、こんなので、ええなぁと思うた。
青い空に白い雲が流れて行くのを見ると、子供の時と同じに世界は私と共にある。
そういえば、M・シュティルナーはこんなこと言っている。
昨日鳴いたからといって今日も明日も鳴かねばならぬ謂れなし。
六十であろうと四歳であろうと「私」が空を見ているだけである。
ほんまに、そやなぁ思う。
そんだけ。