中里介山

 
大菩薩峠』は、二度ほど読んだことがある。

二度とも、仕事がない時に読んだ。

そう考えると、失業も悪いことではないかも知れない。


読む直接の動機は、辻潤だ。

辻潤、まこと親子がパリに行く船上で、パリの下宿先で夢中になって読んだとあったのだ。

この辺りのことは、少し書いてたりする→http://blogs.yahoo.co.jp/tei_zin/6466434.html

辻潤が読んでたという事で、読むというのは、まぁ、高倉健のヤクザ映画を観て、速攻で床屋に行って

健さんにしてくれ」と言うのと同じかも知らん。


大菩薩峠』は、中里介山の作品だ。

ところで、中里介山自身のことを詳しく知らない。

そんな事もあって、こないだ図書館に行った時、中里介山について書いたものを借りてきた。

ちょこちょこと読んだけど、興味が湧いてこない。

きちんと読まないままで終わりそうだ。


大菩薩峠』は面白かった。夢中になれた。

普通なら、こういう物を書いた人はどんな人やろ?の興味が湧いて当然なんだろうと思う。

けど、『大菩薩峠』と中里介山の関係は違うような気がする。

極端にいうと、中里介山が『大菩薩峠』を書いたのか、『大菩薩峠』が中里介山を書いたのか、という状

態のような気もする。


大菩薩峠』は、その時代に沿って解釈された『大菩薩峠』論が出ている。

それも、あんまり興味が湧かない。


でも『大菩薩峠』は面白い本だ。


そんだけ。