犬が星見た
書名に惹かれて買った覚えがある。
いい書名やなぁ思うた。
当然やけど、内容もよかった。
ところで、爺さんや婆さんの通夜の時。
近親の子供が棺の周りを無邪気に走り回り、棺の中の顔に「じいちゃん」、「ばあちゃん」と呼びかけた
りしてた。
・・・ホンマは「ひいじいちゃん」、「ひいばあちゃん」やけど。
それが何よりだった。
やっぱり、そうでないとアカン思うた。
明日や明後日のことなんかどうでもいい。
単純で清潔に「今」を生きたいなぁと思うだけのこと。
佐野洋子さんの『神も仏もありませぬ』の中にも、好きな一文がある。
こんなの。
青い空に白い雲が流れて行くのを見ると、子供の時と同じに世界は私と共にある。
小川雅章という方の『ロンサムドーロ』という絵の犬もええなぁ。
この空は、間違いなく私が育ったオオサカの空やし。
そんだけ。