うどんそば
ほんの少し前、まだオヤジが普通の起きたきり老人だった頃の話です。
母親と病院から帰った私にオヤジがいいました。
「お~い、うどんそば作ったから食うてくれ」
うどんそば?
「うどんか?そばか?どっちや?」
布団の中から母親が大きな声で、「それ焼きうどんでしょが!」
どうも、うどんを焼きそばのようにで「うどんそば」になったみたいです。
そんなオヤジは元コックです。
だらだらした前ふりはさておいて。
私は「焼きうどん」が嫌いです。
食え言われたら食えるけども、嫌いです。
あの食感がたまらんのです。
安モンの役所の食堂で出てくる湯掻き過ぎたようなフニャ~とした感じがあきません。
「おい、うどんよ。お前も不憫なやっちゃのぉ」
「ホンマなら、おいしいうどん汁の中で生涯を終わるはずが、こないなってもうて」
「大将、おおきに。わが身の不幸を嘆いてもしょーおまへん。どうぞ、せっかくやし食うとくなはれ」
「おお、健気やのぉ。よっしゃ、わかった。成仏せいよ」
「大将…くっくっくっ」
「な、泣くな、しょっぱなるやんけ」
そんな会話を交わしながら食いましたけど、やっぱりウドンが不憫や思いました。
まさかとは思うけど…焼ききしめんはあって欲しくないなぁ。
まさか?調べてみたらあった。
いちおう麺はなんでも焼かれてるようです。
関係ないですけど、こないだ深沢七郎さんの『楢山節考』を読み直しました。
本当は、木下恵介監督の映画のほうを観たかったんですけど、これはまたにします。
早よ死にたがってるおりん婆さん、捨てに行く息子。
私にはどちらも、本当に心の優しい人たちに思えました。
この頃、家の年寄りは食事をしながら途中で寝てしまうことも多くなりました。
かわいらしいと思うたりもします。
わけわからんまま終わりです。
母親と病院から帰った私にオヤジがいいました。
「お~い、うどんそば作ったから食うてくれ」
うどんそば?
「うどんか?そばか?どっちや?」
布団の中から母親が大きな声で、「それ焼きうどんでしょが!」
どうも、うどんを焼きそばのようにで「うどんそば」になったみたいです。
そんなオヤジは元コックです。
だらだらした前ふりはさておいて。
私は「焼きうどん」が嫌いです。
食え言われたら食えるけども、嫌いです。
あの食感がたまらんのです。
安モンの役所の食堂で出てくる湯掻き過ぎたようなフニャ~とした感じがあきません。
「おい、うどんよ。お前も不憫なやっちゃのぉ」
「ホンマなら、おいしいうどん汁の中で生涯を終わるはずが、こないなってもうて」
「大将、おおきに。わが身の不幸を嘆いてもしょーおまへん。どうぞ、せっかくやし食うとくなはれ」
「おお、健気やのぉ。よっしゃ、わかった。成仏せいよ」
「大将…くっくっくっ」
「な、泣くな、しょっぱなるやんけ」
そんな会話を交わしながら食いましたけど、やっぱりウドンが不憫や思いました。
まさかとは思うけど…焼ききしめんはあって欲しくないなぁ。
まさか?調べてみたらあった。
いちおう麺はなんでも焼かれてるようです。
関係ないですけど、こないだ深沢七郎さんの『楢山節考』を読み直しました。
本当は、木下恵介監督の映画のほうを観たかったんですけど、これはまたにします。
早よ死にたがってるおりん婆さん、捨てに行く息子。
私にはどちらも、本当に心の優しい人たちに思えました。
この頃、家の年寄りは食事をしながら途中で寝てしまうことも多くなりました。
かわいらしいと思うたりもします。
わけわからんまま終わりです。