アカシアの黒い花びら上を向いて

♪黒い花びら 静かに散った♪・・・『黒い花びら』。

水原弘です。

1959年の発売で第1回レコード大賞


坂本九の『上を向いて歩こう』。

『黒い花びら』の2年後、1961年の発売です。ビルボード第1位の大金星です。


育ったところが工場街だったので、地方から多くの若者が集まっていました。

工場も「こうじょう」から「こうば」までいろいろなサイズがありました。大、中、小、極小、超小に

短小。あっ、意味が違ごうてる。


非番の時は、駅前に出てぶらつき、映画を観て食事をして、束の間の都会を味わって寮に帰る。

周辺には、映画館6館、飲食店も無数にありました。


集団就職で都会に来た若者たちの光と影とか言うやつ。

それが『上を向いて歩こう』と『黒い花びら』だったような気もします。

二つの曲の作り手は同じです。作詞が永六輔、作曲が中村八大です。

だからそう思いました。


1960年には、もう一つ若者の心に入った流行り歌がありました。

  アカシアの雨に うたれて
  このまま死んで しまいたい
  夜が明ける 日がのぼる
  朝の光の その中で
  冷たくなった わたしを見つけて
  あの人は
  涙を流して くれるでしょうか

歌は西田佐知子。

何がどうかは代表して、こちらで→http://www.ringohouse.com/dramafiles/akashia.html


この頃の私は「♪黒い花びら 静かに散った♪」を

「くろぉ~い 鼻クソ まるめてすてたぁ~」と能天気に唄う野球帽を被った小学生でした。



以前、阿部薫が1971年に「アカシヤの雨」を演奏したCDを聴いたことがあります。

つくづく、えらい時に大人になってもうたなぁと思うたりしました。

阿部薫といえば『なしくずしの死』

そのサックスソロライブはセリーヌの『夜の果ての旅』の原書朗読が流れてます。

もちろん、意味わからん。

「なしくずしの死」。

時代じゃなくて、ワシが「なしくずしや」と思うたりしました。

なしくずし、こけおどし、こしくだけ・・・こんな言葉しか浮かばないアホでした。

いまもいっしょですけど。