蒸し暑い、息苦しいといえば田中真理・・・場内酸欠のアホ記憶

京都は京一会館

私が映画鍛えられたのはこの映画館です。

スクリーンに俳優の名前が出るだけで、場内から拍手が起こるってケッタイな映画館でした。

まだビデオなんかなかった頃ですので、俳優が昔の自分が出た映画観に来たりしてました。

私が見たのは松方弘樹。、拍手のたびに、一体なんや?って辺りを見回したりしてました。

彼も芸熱心だったんでしょうか?それはわからん。


その京一会館が、酸欠になるという事件が起こった事があります。


田中真理が来たんです。


     田中真理


日活ロマンポルノのジャンヌダルクです。


    「恋の狩人・ラブハンター」です。


巨人軍スタルヒン投手の弟さんの娘さんだそうです。ややこしい血縁持ち出さんでもええか。


私は流行りもんには手を出さない主義ですから、誘われても・・・「行く」いいました。


オールナイトの京一は、戸が閉まらんぐらいの人。

舞台袖に座り込んでる兄ちゃんは青い顔してる。

ん?…「場内酸欠となっておりますので、いったん外に出て下さい」ってマイクが怒鳴ってる。


私は、工場街育ちのタイガースファンやから人混みには慣れてる。

でも、連れは牛が線路におって時々電車止めるっていう沿線の住民で、阪急ファンです。

人混みには慣れてない。

…牛では止まりません。ウソです、念のため。昔そんな風に言ってました。ナニ電車かは言いません。


息苦しそうな彼は「おい、出よ」と私の袖をさかんに引っ張ります。

友達とるか?田中真理とるか?今日、酒おごるといった友達とりました。

映画館出て、四条と五条の間の四条半で、酒飲んで終わりです。


四条半→よじょうはん→四畳半?…すいません、おやじギャグです。そんな所はありません。


観たかったな、田中真理


あの頃、私はアホやった。

これから、どないしょ?さっぱりわからへんまま生きとった。

今もわかってないけどなあ。


ああ、きょう一日も終わったなあ。


今日の次は明日である。空なる望みでいい気になっている人に対して、私は軽蔑しか持たない。

みたいな(うろ覚え)事をシムーヌ・ヴェーユは『工場日記』か何かに書いてた。

いってる事はわかるけど、やっぱり、明日に思いを託せたほうがいいに決まってるしな。

ふつうに生活上の話では。


ところで、私は伊佐山ひろ子中川梨絵がええなあ思うてました。